日本国内には「探偵学校」と名前の付いている学校があります。
多くは探偵事務所が主催しているもので、
と、学校によって学習スタイルが異なります。
しかし、同じ「探偵学校」であっても、学ぶことのできる内容が一貫しているわけではありません。探偵学校によって、設定しているコースや講義内容がちがいます。
そのため、探偵学校を選ぶときには、どのようなカリキュラムで探偵の勉強ができるのかは必ず確認するべきです。中には、学びたい内容が多岐に渡るために、複数の探偵学校に通っている方もいます。
今回は、探偵学校ではどんなことを学ぶのか、基本的な座学と実地研修のカリキュラム、特色のあるカリキュラム例、学校を選ぶ上で最低限おさえておくべきカリキュラムについてご紹介していきます。
座学とはいわば、テキストを使って探偵に必要な知識を学ぶことです。
座学では、大きく以下のような内容を学ぶことが多いです。
など
どの学校でも共通して行われるのは、探偵業法でしょう。
探偵として働く、また開業する上で必ず理解が必要な法律です。
探偵学校によっては、関連法令として刑法や民法などもカリキュラムに入れているところもあります。
探偵は警察とは違って捜査権限がないため、調査は法律の範囲内で行う必要があり、どのような行為が法律に触れる可能性があるかなどを知っておくことは大切です。
また、調査の依頼の中には、離婚問題やストーカー、盗聴など、法的対処を見越した調査が必要になるものも少なくありません。
そうしたときに関連法令を学んでおくと有利です。
座学では、尾行や張り込みなどのノウハウや、いざ探偵になったときに必要となる報告書作成などが、カリキュラムに組み込まれていることが大半です。
中には、任意の探偵資格や関連資格(心理カウンセラーなど)を取得するための講義を入れているところもあります。
実地研修は、その名の通り調査などを模擬的に実践して学ぶ講義のことです。
実地研修の内容としては、
などが挙げられます。
尾行は、基本的には徒歩尾行のみを実地研修にしているところが多いです。車両尾行は最初からカリキュラムに入っていないところもあれば、上級コースに入っているということもあります。
実地研修の内容もさまざまで、基本的な尾行・張り込みに加えて、盗聴器発見、内偵調査、相談者とのカウンセリングなどもカリキュラムに入れている学校もあります。
探偵事務所にもよりますが、探偵の調査依頼の大半は浮気調査です。
なので、カリキュラムを確認するときには、浮気調査に必要な技術がフォローされているかどうかは最低限確認するようにしましょう。
「尾行・張り込み」「撮影・機材の扱い」などがそれに当たります。
その上で、自分がどんな技術や知識を学びたいかを考えてカリキュラムを参照するといいでしょう。
どうせ探偵学校に入るならカリキュラムが充実している方がいい、実地研修が多い方がいいと、講義内容が多岐にわたるものこそが「良し」と感じてしまうかもしれませんが、必ずしもそうではありません。
もちろん、浮気調査以外にも素行調査、人探し調査、盗聴器発見調査など、独自のノウハウが必要な調査も多数あるため、多くを学べるのであればそれに越したことはありません。
ただし、必然的にカリキュラムをこなすため授業時間が長くなったり、費用が余分にかかる傾向にあります。
探偵事務所への就職に探偵学校の卒業は必須ではないので、自分が得たい知識や、可能な学習時間に見合ったものを選ぶというのもひとつの選択です。
そして、探偵学校選びで大切なのは、講義の中身です。
中には、探偵経験のない講師が講義を担当していたり、勉強項目は多いものの一つ一つの内容が薄っぺらいという学校もあります。
実地研修も同じで、単なる「体験」で終わるような研修をしている学校もあります。
探偵学校を選ぶときは、勉強内容はもちろんですが、誰が教えるのか、テキストは充実しているのかなどを事前にチェックしておくといいでしょう。