興信所の由来はなんですか?

A: 興信所と探偵事務所がもともとは違う業種であったことを知る人は少ないと思います。
興信所の由来

興信所とは、「信」は信用、「興」ははおこる(隠れていたものがでる・探す・探る)という意味がある漢字を組み合わせた単語です。

興信所は、その意味の通り、主に企業や個人についての信用状況などを調査する所、というわけです。

また、そういった興信所という業務の歴史は明治から始まったとされていますので、「興信所」という言葉自体もその時にできたものであると考えられます。

対して探偵という言葉は、古くは江戸時代から調査活動を行う人を意味する語として存在していました。

このように、興信所は、探偵とは元々違う業種としてできたものです。

なお、興信所が企業や個人の調査を行うにあたって、調査対象者にわかるのかどうかというのを疑問に思われる方がいらっしゃいますが、 法的な正当性がない場合は、興信所は調査対象者に通知して調査を行う必要があります。

この法的な正当性とは、「興信所業者が講ずべき個人情報保護のための措置の特例に関する指針」という警察庁からの通達によって定義されているものです。

その通達における条件により、興信所が個人の情報などを調査する場合に、調査対象に通知しなくて良い4つの条件があります。

  1. 調査対象者が依頼者の配偶者である場合
  2. 調査対象者が依頼者の親権に服する子である場合
  3. 調査対象者が依頼者の法律行為の相手方(契約・事件などの一方の当事者)である場合
  4. 依頼者が犯罪やその他の不正行為による被害を受けていた場合

この4つの条件に当てはまる調査の場合は、調査することを対象者に通知する必要はありません。

要するに、依頼者が調査対象者の家族であったら通知せず興信所に信用調査を依頼できます。

なにかの契約相手や、また調査相手に加害行為をされているといった場合も興信所に依頼をしても、相手に通知はされません。

これらの条件に該当しない調査の場合は、興信所は調査を行うことを対象者に通知し、承諾を得たうえで行うことになります。

その場合の調査方法は、任意のアンケートに答えていただく、名乗った上での聞き込み調査、などで行われます。

さらに、この「興信所業者が講ずべき個人情報保護のための措置の特例に関する指針」という通達では、興信所が依頼によって得た個人情報などについては、データベース化することも許されていませんし、依頼者に報告後は速やかに情報を破棄することと定められていますので、興信所からの情報漏えいの心配なども、ありません。

また、冒頭の興信所と探偵の違いについてですが、現代ではその境界線は曖昧になっており、探偵事務所が興信所を名乗るケースもあります。

厳密には、興信所は、企業や個人の信用や与信調査を専門に行う調査業者で、探偵事務所とは、浮気調査や素行調査を個人に対して行う調査業者のことを言いますが、 現在は、ある法律により、興信所も探偵社もひとくくりにされています。

それは「探偵業法」という法律です。

この「探偵業法」では、興信所と探偵事務所は「探偵業務を行う者」として分類され、法律上では同じ分類の職業となります。

この探偵業法は、探偵業を名乗る悪質業者の不適正な活動を抑えるために、2007年に施行されました。

それにより興信所や探偵事務所を名乗る探偵業務を行う者は、以下のような義務を必ず負います。

  • その地域を管轄する公安委員会へ届出を行う
  • 依頼者との契約時、定められた項目を明記した書面を交付し説明を行う
  • 犯罪行為、違法な差別的取り扱い、その他違法な行為に調査結果が用いられる場合、探偵業務を行わない
  • 業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない

探偵業法に規定される代表的な義務として4つにまとめて挙げましたが、 興信所・探偵事務所ともに、依頼者及び調査対象者の権利を守るため法律に従って業務を行います。

これらを守らなかったものは、罰を受けたり、行政処分を受けますので、まともな業者であれば必ず守ります。

また、上記の義務で一番上の項目で「公安委員会へ届け出を行う」とありますが、この申請の際にも興信所と探偵事務所の区別はありません。

届出時に商号を「興信所」か「探偵社」のどちらにするかを決めるぐらいです。

いまは興信所だけができること、探偵社だけができること、といった違いもあまりありませんので、もし、何かを依頼する際は、名称や商号に惑わされず、その会社の得意業務などの説明などによって判断するといいでしょう。