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興信所の由来はなんですか?

A: 興信所の由来を詳しく説明します。現代は興信所と探偵事務所がほぼ同じ扱いですが、歴史を掘り下げると元々は違う業種だった、ということもご説明します。

興信所の気になる疑問をまとめて解決!

安全な商取引のために必要な機関だった興信所
興信所は探偵や信用会社と扱っている業務が違う?
興信所の調査ってどんなもの?
など、歴史などを踏まえて興信所そのものについての説明をします。

興信所の由来とは?

興信所とは、「信」は信用、「興」はおこる(隠れていたものがでる・探す・探る)という意味がある漢字を組み合わせた単語です。
広辞苑でも「興信」についての説明については“信用を興すという意か”と、書かれています。

興信所は、その意味の通り、主に企業や個人についての信用状況などを調査する業務を行う所、というわけです。

興信所という他人の行動などの調査を行う民間機関は、明治時代(1890年頃)から始まったものなので、単語自体もその時にできた造語であると考えられます。

その意味の通り、興信所は、主に企業や個人についての信用状況などを調査する業務を行う所、というわけです。
名は体を表す、と命名されたのでしょう。


興信所の起こりと歴史

興信所の由来について調べていると、“紳士録”という書物に行き当たります。

紳士録自体は元々イギリスで作られた“Who's Who”が起源です。

この本の別名は興信録といい、実業家界隈の法人の信用程度を明らかにする目的で、興信所の設立より数年前に作られています。
中身は、法人の営業状況や財産について、また代表者等の個人の生年月日・住所・学歴・出生地・家族構成・趣味など、莫大な情報が記されています

興信所の由来

ではなぜ、このような企業の情報や他人の信用状態を調べなければいけない、興信調査が必要な状況が生まれたのでしょうか?

それは、ビジネスの世界で商業手形取引が主流化したためです。


簡単に解説すると、商業手形取引はメリット自体はとても多いのですが、資金を決済するために2か月から3か月の期間があいてしまいます。


その間に相手会社が潰れてしまえば、まったく利益がなくなってしまうという致命的なデメリットがあります。

だからこそ、信用できる相手と商取引をするために、興信所による信用調査が必要になったのです

日本では、まさに明治時代に近代的な商業手形取引が全盛になります。
その時代とともに、必要に駆られて興信調査を行う専門の会社が参入してきたのです。
興信所は時代に求められた機関だと言えるでしょう

実際に日本で生まれた興信所は、銀行によって出資され設立されています。それはつまり、興信所は、安全な商取引のために必要だったからではないでしょうか。
英語でも、興信所は「Credit bureau」と表すことができますが、金融事情に特化した信用調査機関を指す単語になるようです。


興信所と信用調査会社の違いは?

元々の興信所の起源をそのまま現代まで行っているのが、現代の信用調査会社と言えるでしょう。

ただし、信用調査会社では、個人の調査は対象外となっていて、調査するのは主に企業だけ、というところが多いようです。

信用調査会社のなかでも日本で有名なのは、帝国データバンクです。

早くからコンピュータを導入し、情報のデータベース化を図り、会員になると即座にあらゆる企業の情報を知ることができます。

載っている情報では足りない場合や、さらに詳細な情報が知りたい場合は、もっと詳しく依頼を出すこともあるでしょう。

帝国データバンクのような信用調査会社は、対象企業の事業内容、売上高などから、信用状況を評価して顧客へ報告します。

評価元となる情報は、企業に直接訪問して調べたり、電話やFAX・メールなどでアンケート形式で調べ、収集・集約しています。

現代の興信所は個人を対象にした信用調査を請け負うこともあります
信用調査会社では、こういった個人を対象にした行動調査などは基本的に請け負っていません。

興信所は信用調査だけではなく、人の居場所や行動についても調べられますので、一般的な信用調査会社と興信所はそこが違う点と言えます。

興信所と探偵の違いは?

興信所と同じように、探偵という単語の由来を説明します。
「探」はそのまま、さぐるという意味で、「偵」は様子をうかがう人という意味です。

実は日本では古くは江戸時代から、調査活動を行う人を意味する意味の単語として存在していました。

当時でいう警察組織の下級役人や協力者たちが「探偵方」と呼ばれていたのです。
このことだけで言うと、興信所よりも、探偵の方が古い存在だと言えますね。
英単語の「Detective」も、探偵だけではなく警察についても含めて指す単語のようです。

日本以外の国では、多くの権限があることもありますので、ふさわしいと言えるでしょう。

つまり、興信所は企業の信用調査をしている会社で、探偵は事件や犯罪を追う職業です。興信所とは、元々違う業種を指すものだったのです。

とはいえ、現代は興信所と実質的な違いは無く、法律上同じ業種ということになっています。

現代の興信所について

昔は興信所と探偵の具体的な違いがあり、元々は違う業種のものでしたが、現代では境界線はとても曖昧になっています。

興信所の扱っている調査

今では「興信所」と「探偵」と名乗っている業者に仕事の違いは、ほぼありません。

商号(会社名)が違う、というだけであって、興信所と探偵はほとんど同じ業務を行っています。

探偵も人の居場所や行動について、興信所と同じように調べることが可能です。

企業の信用調査だけではなく、個人からの行動調査、行方調査等の調査も興信所と共通して行っています。


しかし歴史上の流れから、興信所は企業や個人の信用や与信調査を専門に行う業者だ、というイメージは今も根強いままです。

このような調査を主に行う業者は、2007年に施行された法律によってひとくくりにされているからです。


探偵業法上の興信所

興信所などの調査業者をひとくくりにしている法律は「探偵業の業務の適正化に関する法律」といいます。

通称・探偵業法と呼ばれていますが、この法律で興信所は「探偵業務を行う者」という分類の職業となっているのです。

厳密に言うと興信所などの商号や名前はどうあれ、「人から依頼を受けて」「人の居場所又は行動について」「聞き込み・尾行・張り込み」などに類する実地の調査やその営業を行うには、原則として公安委員会へ申請が必要なのです。

この申請の際に届出時に商号を「興信所」にしても、調査業者です。

もちろん、探偵や興信所といった単語が一切入っていない会社名のところもあります。

なお、申請により調査業務を行えるようになった者は、以下のような義務を必ず負います。

  • 依頼者との契約時、定められた項目を明記した書面を交付し説明を行う
  • 犯罪行為、違法な差別的取り扱い、その他違法な行為に調査結果が用いられる場合、業務を行わない
  • 業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない

探偵業法に規定される代表的な義務として大きく3つにまとめて挙げましたが、 興信所は依頼者及び調査対象者の権利を守るため法律に従って業務を行います。

他にも、従業員を指導・教育しなくてはいけない、探偵業届出証明書を営業所に掲示しなければいけない等の細かいルールがたくさんあります。

これらを守らなかったものは、罰金や懲役といった行政処分を受けます。

また、行政処分を受けた探偵社・興信所は警察のホームページなどに「探偵業法に基づく行政処分」として、処分された後、3年間会社の名称を発表されます。

こういった法律があることによって、悪質な業者が蔓延せず、かつ適正に機能するようになっているのです。


興信所はどんなことを調べられる?

何度も繰り返しますが、同じ法律を守っている業種ですので、興信所だけにできる調査…というものはあまりありません。

ですが、会社の特性などから得意分野でなければ、ケースによっては依頼を受けない興信所もあるでしょう。
与信調査が得意だからといっても興信所と名乗っていないかもしれませんし、逆に浮気調査といった素行調査が得意でも、興信所と名乗っているところもあります。

もし何かを依頼する際は、名称に惑わされず、その興信所の得意業務などの説明を受けたり、調べてから判断してみてください。

興信所が行っている調査の例

興信所が行う調査のなかには、信用調査、身元調査、行動調査、素行調査、などがあります。

どれも似た調査に思えますが、細かく分けると違う区分の調査ですので、目的によって依頼をわけなくてはいけません。

でも、依頼者がどの調査を依頼して良いかの判別は、その興信所に尋ねてみるのが一番です。

一般的に興信所に依頼される調査において、「この人物について知りたい!」などがあります。

これだけきくと、とても曖昧な依頼です。

そこで、興信所はその依頼者から、調べる目的を聞き出します。
興信所が調査サービスを提供するために、最短でかつ目的を達成する適した調査を行なうためです。

依頼者が得た情報を使って、犯罪行為を行うかもしれないことを興信所が察知した場合は、依頼そのものを断る、という意図もあります。

例えば依頼者の目的が

  • お金を貸しても返してくれる人物かどうかが知りたい
  • 結婚に値する人物か知りたい
  • うちの会社に入社しても問題ない文物か知りたい
  • 人物の消息を知りたい

などであれば、興信所は問題なく最適の調査を提案します。

対象人物の本名、生年月日、現住所、出身地などの基本情報は、興信所は信用調査や身元調査で調べ挙げてくれます。

他にも、学歴や職歴、友人関係、過去にトラブルがなかったか、金銭面の問題を抱えていないかどうかなども調べてくれるでしょう。

ただし、その人物の出生地などが結婚や就職などへ影響があると考えられる場合は、依頼者に知らされません。

依頼者は興信所に依頼することによって、法律上において問題がない有用な情報を素早く手に入れることができます。


なお、
  • 浮気の事実があるかどうか調べたい
  • 勤務中にサボっていないか調べたい

などの目的であれば、対象人物のパーソナルデータよりも、浮気・勤務中の行動や、浮気相手の情報を収集したり、同僚との仲や個人業績などを中心に調べてくれるでしょう。

以上については、請け負ってくれる調査で一般的なものです。
各会社によっては、これらの目的のどこまで調べられるのかなどが内容が変わりますので、困ったことがあればあれば問い合わせてみましょう。

下記のページにも、興信所に依頼できる調査内容を掲載していますので参考になさってください。


興信所の調査中は、対象者はわかるもの?

興信所が企業や個人の調査を行うにあたって、調査対象者にわかるのかどうかを疑問に思われる方がいらっしゃいます。
コソコソと自分のことを調査されていたら、良い気分ではないと想像されるのでしょう。

また、これから契約しようと約束している相手について調べたいときに、興信所に依頼していることが知られてしまったら決まりが悪い、ということもあります。

実際に法的な正当性がない場合は、興信所は調査対象者に通知して調査を行う必要があります。
法的な正当性とは、「興信所業者が講ずべき個人情報保護のための措置の特例に関する指針」という警察庁からの通達によって定義されているものです。

その通達における条件により、興信所が個人の情報などを調査する場合に、調査対象に通知しなくて良い対象者は4つの条件があります。

  1. 調査対象者が依頼者の配偶者である場合
  2. 調査対象者が依頼者の親権に服する子である場合
  3. 調査対象者が依頼者の法律行為の相手方(契約当事者)になろうとしている場合
  4. 依頼者が犯罪やその他の不正行為による被害を受けていた場合

この4つの条件に当てはまる調査の場合は、調査することを対象者に通知する必要はありません。

要するに、依頼者が調査対象者の家族(妻・夫・子供)であったら通知せず信用調査を依頼できます。

なお3番目の「法律行為」とは、結婚や雇用契約を結ぶ就職時なども含まれ、多岐にわたります。

これらの条件に該当しない調査の場合は、興信所は調査を行うことを対象者に通知し、承諾を得たうえで調査を行うことになります。

その場合の調査方法は、任意のアンケートに答えてもらう体裁をとったり、興信所側がしっかり名乗った上での聞き込み調査、などで行われます。

さらに、この「興信所業者が講ずべき個人情報保護のための措置の特例に関する指針」という通達では、興信所が依頼によって得た個人情報などについてをデータベース化することを許されていません。

個人情報の保存期間を設け、依頼者に報告をしたあとは、速やかに情報を破棄することと定められていますので、興信所からの情報漏えいの心配などがありません。

情報を漏えいしたり、その情報を利用したり、また対象者が恐怖を感じるような調査を行う業者は、「探偵業の業務の適正化に関する法律」の他にもさまざまな刑法により罰せられます。

興信所に調査依頼をして契約を結ぶ際に、不審な点があったり、疑問点があれば、積極的に質問をしましょう。
納得せずに興信所と契約を結んでしまったり、不可解な対応をされた場合はしかるべき場所に迷わず相談してください。