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財産分与で払う税金の節約方法はありますか?

A: 財産分与で課税対象となる資産とその節約方法について簡単にご説明します。

財産分与で発生する税金を節約する方法

夫婦が離婚をする際は、夫婦共有の資産を財産分与で分けることになりますが、この財産分与による資産のやり取りには、課税対象となるものがあります。

財産分与で渡したり受け取ったりする資産の中で、課税対象になるのは下記のものです。

課税の対象になる財産

  • 不動産
  • 有価証券
  • ゴルフの会員権
  • 高価な美術品

これらの財産は所得税法で「資産」として認められているものです。

離婚するとき、これらの財産を現金化してから夫婦で財産分与するのが一般的ですが、場合によっては現物のまま財産分与することもあるかと思います。

その場合、財産を分与する側(渡す側)と財産を分与される側(受け取る側)のそれぞれに、次のような税金が課せられます。

分与する側に課せられる税金の種類

・譲渡所得税

財産分与で、前項で挙げた資産を相手に分け与える場合は、譲渡所得税がかかる可能性があります。

該当財産の財産分与時の評価額が、購入当時の価格よりも高い場合に、この譲渡所得税が発生します。

譲渡所得税がいくらになるのかは、資産の取得費用や譲渡費用などを差し引いて計算されますが、資産の所有期間が5年を超えるか5年以下かによって、その計算方法(税率)が異なるため注意が必要です。


分与される側に課せられる税金の種類

  • 贈与税
  • 不動産所得税
  • 登録免許税
  • 固定資産税

財産分与で財産を受け取る場合、基本的には税金は掛かりません。
しかし、受け取る財産が一般的な基準よりも多すぎる場合には、贈与税がかかる可能性があります。

贈与税がかかるどうかの基準として明確な金額が設定されているわけではなく、夫婦の婚姻期間中のあらゆる事情を鑑みて判断されます。

不動産の財産分与に関しても、基本的には取得税はかかりませんが、取得した不動産の評価額が相場よりも高額な場合は、不動産取得税がかかります。

また、財産分与で不動産を受け取った場合、相場云々とは関係なく、不動産を登記するための登録免許税はかかりますし、その後その不動産を維持していくためには固定資産税を払っていく必要もあります。


税金を節約する方法とは

財産分与の際に税金がかかる場合があることをご説明しましたが、この税金を節約する方法がいくつかあります。


財産を分与する側と分与される側、それぞれの立場ごとに、できる節約方法を見ていきましょう。


分与する側の節約ポイント

  • 財産分与は現金で行う
  • 特別控除(マイホーム特例)を受ける
  • 不動産の譲渡は離婚後におこなう

財産を譲渡するときに掛かる譲渡所得税は、不動産や有価証券などの資産に課される税金であって、現金にはかかりません。

ですから、財産分与を行なう際は、財産をできる限り現金化して分与するようにしましょう。

また、住居としての不動産を譲渡する場合は、マイホーム特例という制度を利用できます。


これは、不動産の譲渡時の価格が購入時よりも高い場合でも、その差額(譲渡所得)が3,000万円を超えない場合は譲渡所得税がかからないようにする制度です。

ただし、この特別控除は夫婦間での譲渡には適用されませんので、この特別控除を利用したい場合は、離婚が成立してから不動産の譲渡を行なう必要があります。


分与される側の節約ポイント

  • 財産をもらいすぎない
  • 贈与税の基礎控除の範囲内で財産を受け取る
  • 贈与税の配偶者控除を受ける

財産分与の割合については、夫婦間の協議でならば合意のもと自由に決定できるため、一般的な基準よりも多い割合で財産を受け取ることも可能です。

ただし、その場合には贈与税や不動産取得税がかかる可能性もあるため、節税を考えるならば、より標準に近い割合で財産分与を行なう方が良いでしょう。

贈与税がかかる場合でも、1年間の贈与額110万円までは基礎控除の対象となるため、年間110万円を超えないように、離婚後数年に分けて分与される財産を受け取る、という方法もあります。

また、住居用の不動産を財産分与で受け取る場合、婚姻期間が20年以上であれば、2,000万円までは贈与税がかからない配偶者控除を受けることもできます。

贈与税の基礎控除と合わせれば、最大で2,110万円の控除を受けることができるのです。
ただし、配偶者控除を利用したい場合は、譲渡所得税に対するマイホーム特例との兼ね合いを考慮しなければいけなくなる場合もあるため、注意が必要です。

財産分与をする際、分与する側とされる側で課せられる税金や節約方法は違います。 そのため、離婚をする際、具体的な税金対策を行うなら、税理士や弁護士など、専門家に意見を求めるのが一番確実な税金対策といえるでしょう。