離婚の際には、必要に応じてこれらの保険の名義変更をする必要があります。
保険の種類はいくつもありますが、名義変更の手続きはほとんど同じです。
保険の代理店または保険会社のカスタマーセンターなどに問い合わせをして、保険の名義変更手続きを行います。
この際に、名義変更の理由や名義変更に必要な書類を保険会社に提出することもあります。
生命保険はおそらく多くの人が加入しているでしょう。
苗字や住所が変わったとき、生命保険の名義変更をしなければなりません。
また、契約内容の見直しも必要です。
「被保険者が自分」で「受取人が夫」という契約も少なくないはずです。
名義を変更しておかないと、自分に何かあったときに離婚した夫に保険金が支払われる、という事態が起きてしまいます。
受取人を両親や子どもに変更するなど、対応を取りましょう。
子どものいる家庭では、学資保険に加入していることが大半だと思います。
自分が子どもを引き取るにもかかわらず、契約者が夫になっていると、夫が自己判断で契約を解約してしまう、という事態が起こりえます。必ず、契約者、被保険者、受取人の見直しと名義変更を行いましょう。
ただし、保険によっては必ずしも契約者変更が認められるわけではないので注意です。
たとえば自動車を自分の名義にする場合には、自動車保険や自賠責保険の変更をしなければなりません。
家を自分の名義にして住み続けるときには、火災保険など住宅関連の保険の変更手続きが必要になります。
名義変更をしないままでいると、受けられたはずの保障が受けられくなることがあります。
必ず契約者や被保険者、受取人の名義変更を行ってください。
月々の支払いにクレジットカードを使っていたり、銀行に定期預金口座などを持っていた場合も名義変更が必要です。
名義変更をしていないと、不都合が生じることがあります。
クレジットカードは名義を変更しなくても使うことはできます。
しかし、たとえば引き落とし用の銀行口座の名義とクレジットカードの名義が異なってしまった場合、不正利用が疑われて引き落としができなくなり、支払い遅延で利用停止になることがあります。
また、カード更新の際、名前や住所変更をしていないと新しいカードが届かないということも起こりえます。
クレジットカードの名義変更忘れは海外でも困ることがあります。
海外で買い物をしたときにクレジットカードを使うことは多いと思いますが、免税手続きの際に身分証明書としてパスポートを提出したときに名義が異なれば、不正使用を疑われて使えなくなることがあります。
クレジットカードは生活の必需品といっても過言ではありません。
必ず面倒くさがらずに名義変更をしておきましょう。
銀行口座も、名義変更をしなかったからといって使えなくなるわけではありません。
ですが、クレジットカードの引き落としや公共料金の引き落としの名義が銀行口座名義と違ってしまうと、引き落としができなくなってしまいます。
また、給料の振込みにおいても、名義が違うと入金を受けることができなくなるので、注意が必要です。
離婚される本人たちは名義変更の手続きを忘れずに済ませたけど、子供に関連する名義変更を忘れていた、というケースがあります。
子供に関連する名義変更でよく忘れられるのが、学校(幼稚園や保育園も含む)の学費や給食費などです。
ここ最近は、給食費を銀行口座からの引き落としにする学校も増えていて、離婚した際に子供の名義変更を忘れていたり、学校へ伝え忘れてしまっていたというケースが意外と多くあるそうです。
また、学費は年1回や学期末など、支払いの間隔が長いため、引き落とし口座の変更手続きを忘れてしまっていたというケースもあります。
こうした失敗が起こってしまう原因として、離婚しても父親の名字を子供に名乗らせているなどした場合に多いようです。
子供の名字を変更したら親が離婚したことが周囲に知られてしまうため、名字を変更しないという選択ができる一方で、名義変更手続きが必要なケースもあるので、子供の何に名義変更手続きが必要か離婚前に確認してください。